田立の滝は、らせん滝、洗心滝、霧ヶ滝、天河滝、不動滝、龍ヶ瀬、鶴翼滝、そうめん滝、箱淵など多数の滝などを総称した名前であり、大正14年には日本百景に、平成2年に日本の滝百選に認定された日本を代表する名勝のひとつである。
南木曽岳から田立の滝へは国道19号まで戻り左折し、山口ダムを過ぎたところで右折する。ここから看板に従いながら田立の滝キャンプ場へと進んでいく。田立の滝キャンプ場のさらに奥に粒栗平駐車場があるのでそこまで車で行くことができる。
駐車場は20台くらい駐車できるくらいでそんなに大きくない。
粒栗平駐車場は満車だったので100mくらい下にあるスペースに駐車して出発した。
登山口は粒栗平駐車場の右奥にある。ここから大滝川の川音を聞きながら樹林帯に入っていく。はじめはゆるやかに登っていくとしし岩と呼ばれる大きな岩がある。かつてこの岩に猪を追い込み捕獲したのでその名がついたようだ。
しし岩を過ぎて次に樹齢300年を越えるもみの木が立っていた。この周辺は木曽檜に代表されるように原生林が残っているため巨木が多い。道沿いではもみ、つが、こうやまき、きそひのき、さわら、けやきの巨木を見ることができる。
樹齢300年以上のもみの木
ゆっくりと登っていくと次第に川もすぐそばになって、滝から落ちる激しい音が聞こえてくる。
看板にはらせん滝と記してあったが、谷底に下りなければならず、雨が降ってきたこともあり今回はパスすることにした。
木製の吊橋を渡り、山腹をトラバースしていくと不動岩展望箇所に着く。雲のせいですこし霞んでいるが、大きな岩場からその迫力を十分に感じることができる。
不動岩を後にすると道ができるスペースがなくなるので、木製の足場が組まれているが所々大きく隙間が開いているので注意が必要になる。また今日のように雨が降った後は滑りやすく気が疲れる。
ここからはほとんどこのような木製の足場と吊り橋を使いながら歩いていくことになる。
木製の足場
登り初めて約50分で霧ヶ滝についた。霧ヶ滝は落差が30mくらいありそうな大きな滝で岩場の左側を流れていて、二段に見えるのが特徴的だ。
すごいな〜と思っていたが驚くのはまだ早かった。
ここから霧ヶ滝脇の木製急階段を登っていくと田立の滝主瀑である天河滝が現れた。
霧ヶ滝も大きいと思ったが、この天河滝も大きい。一枚岩から流れ落ちる滝幅もありその迫力はやはり田立の滝で一番である。
天河滝沿いに登っていくので天河滝を上から見ることもでき、この迫力も下から見るものと違いすごい。
天河滝を過ぎ、先ほどあったような吊橋をいくつか渡りながら渓流沿いを進んでいく。途中、避難小屋もあったが全く立ち寄らず先を急いだ。
次に現れる滝は不動滝である。不動滝は霧ヶ滝や天河滝と比べると緩やかに流れ落ちているという印象がある。
この不動滝脇に設けられた九十九折れになった階段を登っていく上から不動滝を見ることができる。
階段を登り、次に龍ヶPがある。龍ヶPは滝ではないが、自然の滑り台といった感じで、滑らかな岩肌にうっすらと水が流れている不思議な形状ををしている。
龍ヶP
さらに木製の足場を進んでいき、鶴翼滝、そうめん滝と見ていき箱淵を過ぎて橋を渡り左岸に出る。
ここからは川とも離れ、山歩きとなる。今までのゆったりとしたコースとは違い、傾斜のある道である。
するとすぐに広い林道に出た。左に行けば天然公園方面、右に行けば不動岩展望台である。天然公園に行こうと思っていたが、時間の都合もあり不動岩展望台に行くことにした。
分岐から林道を右方向に進んでいくと岩板を繰り抜いたトンネルがあり迫力がある。トンネルを過ぎてすぐのところに不動岩展望台がある。分岐からは約3分程の距離。
不動岩展望台からは左奥に恵那山とその周辺の山々の展望が広がる。
不動岩からも下山でき龍ヶPのすぐそばの雲上橋に続く。このコースのほうが分岐に戻るよりも時間の短縮もできる。
雲上滝からは来た道をそのまま戻っていくことになる。
田立の滝は以前から行ってみたいと思っていたが、行ってみると虜になってしまうくらい面白いコースをしていて見所も多く満足な山歩きだった。
< コースタイム >
登山口(13:05)→不動岩展望(13:42)→霧ヶ滝(13:52)→龍ヶP(14:11)→林道分岐(14:38)→不動岩展望台(14:58)→駐車場(16:00)
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