鈴鹿の主要な山々の中では最北端に位置している御池岳、鈴北岳、鈴ガ岳の三山。鈴鹿を代表する御在所岳に見られるような花崗岩とは異なり、石灰岩が点在する。
標高1100m付近はカルスト台地となっており、カレンフェルト(侵食された石灰岩)を見ることができる。
御池岳は鈴鹿の最高峰である。
御池岳へは鈴鹿の山々と平行して走る国道306号を北上し、大橋南の交差点を左折し鞍掛峠へ走っていく。
鞍掛トンネル手前に駐車スペースがあり、すぐ脇に登山口もある。
登りはじめるとはじめはつづら折れの急坂を登っていく。一気に高度を上げると、つづら折れも終わりまっすぐに延びる急坂へと変わり再び高度を上げる。登山口から20分登りつめると鞍掛峠の分岐についた。鞍掛トンネルの両サイドへと延びる道と鈴北岳へのT字路だ。
道標に従いT字路を左折して緩やかな傾斜の道を歩いていく。
ここからしばらく歩くことになるが鞍掛峠から20分くらい歩くと木々に覆われていた道はその様子を変え、背丈ほどの笹に覆われた道へと変わる。あいにく天気が悪く、辺り一面は雲が広がっていて展望は利かない。
笹に覆われた道
笹に覆われた道を登りつめると初めてのピーク(1056m)に出る。1056ピークまで来ると辺りには鳥のさえずりがあちこちで聞こえ自然豊かだということを感じることができる。
また1056ピークの正面にはゆったりとした鈴北岳の山容を見ることができ、これから登っていく道もはっきりとわかる。
笹の道を鈴北岳に向け歩く。意外と傾斜もあり歩き甲斐がある。
15分くらいで鈴北岳山頂だ。山頂の視界は開けており、南側には御池岳へと続く道と日本庭園が、西には鈴ガ岳を見ることができる。
鈴北岳山頂では同じ年頃のワンゲル部の人たちとすれ違い挨拶を交わした。よく考えると、富士山以外で同年代の人たちと出会うことはなかったかもしれない。私達とは違いかなりの重装備で本格的でした。
鈴北岳山頂で休憩をとり、御池岳に向かう。
鈴北岳からは今まで登ってきた道と反対側に延びる道を進むことになる。ここからは山頂付近のカルスト台地を楽しむコースだ。
このコースは日本庭園と呼ばれ散歩気分であちこちに点在している自然が創りだした大小さまざまなカレンフェルトを見ることができる。
石灰岩が点在する日本庭園
ほとんど平地の日本庭園にある細い歩き跡に導かれ、真ノ池などをみながら御池岳へ向かう。
御池岳へは途中で右に折れて再び登りとなるのだが、ここから緑が豊かになり石にも苔が付着している所が目立つようになってくる。
御池岳の緑の多さは今までの鈴鹿の山歩きでは見たこともない。鳥のさえずりと辺り一面の緑から自然豊かさがわかる。
御池岳山頂が近づいてくると石灰岩の石が目立つようになってきてそこを登ると山頂だ。
山頂から遠方の展望は望めないが、山頂は1234mとは思えない雰囲気がある。
よっしーと登頂記念写真を撮り、このなんとも言えない雰囲気を楽しんだ。
少し休憩したら、再び鈴北岳に戻る。続いて目指すは鈴北岳の西側に位置する鈴ガ岳である。
鈴北岳から見る鈴ガ岳はお椀を返したような形容である。
鈴北岳から笹の道を進んで行き、はじめはゆったりと下っていく。笹道も終わり少しあるくと谷になっている箇所に出るので急坂を一度下り、再び急坂を上る。
登りきると今までと雰囲気が変わってくる。石にも苔がむした石灰質の石が点在するようになり緑も多くなってくる。あまり人が入っていないのと緑豊かなこともあり、道の踏み跡も薄く迷いやすいので注意が必要だ。マークを頼りに今まで歩いたことがないようなきれいな緑の道を歩いていくとあっという間に鈴ガ岳山頂1130mである。ほとんど人とすれ違うことはなく静かな山歩きだった。
鈴ガ岳への道
山頂は展望はなく広いスペースもない。看板が2・3立っているだけである。
つかの間の登頂感に浸りすぐに引き返し下山することにした。
< コースタイム >
駐車場・登山口(6:40)→鞍掛峠分岐(7:00)→1056mピーク(7:31)→鈴北岳(7:45)→御池岳(8:27)→鈴北岳(9:02)→鈴ガ岳(9:28)→鈴北岳(9:58)→駐車場(11:00)
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